蟲師の作者は漆原友紀です。

ファンタジーと言う言葉が、これほど似合うアニメはありません。

蟲師は、人間の世界と蟲の世界の交わりの話

主人公は、蟲師・ギンコという片目の男です。

この世界には、人間の世界と蟲の世界が存在します。

二つの世界の境目は曖昧で、人間がその境目を越えると蟲の世界に入り込みます。

入り込んだ人間は、奇妙な体験や現症にさらされてしまいます。

そのままにしていると、人間としての意識は消えて、蟲に取り込まれてしまいます。

それを防ぎ戻すことを生業にするのが蟲師です。

蟲師の独特の世界

この不思議な世界感をアニメを見ることで、なんとなく受け入れてしまうのです。

冒頭は独特の語りから始まります。

その言葉はやや暗く、深く染み渡るように伝わってきます。

 

ストーリーが進むと、人間と蟲との世界が交差するシーンでは透明な壁を感じるようです。

ギンコも蟲に取り込まれた1人です。

母と死に別れた少年ヨキは、蟲師ぬいに育てられます。

ぬいはよきに蟲師の知識を教えます。

その村の沼の底にギンコと言う蟲が住んでいました。

その世界に入り込んだ者は目を失います。

 

蟲師の定めは、蟲を呼び寄せてしまうことです。

有る日、ぬいもギンコに取り込まれてしまいます。

ぬいはいつか自分がギンコを引きつけて取り込まれることを覚悟していました。

その姿を追って少年ヨキも沼に入ります。

そこには目をうしなったぬいがいました。

ぬいは少年ヨキだけは自分のようになってほしくはなかったのです。

ぬいはヨキにここから離れるように命令します、

その時に片目を閉じるように指示します。

ヨキが沼から出た時は、自分が誰なのか判らなくなっていました。

何故片目になってしまったのかも覚えていません。

ただ、覚えているのはギンコと言う言葉だけでした。

それからは、自分をギンコと名づけ蟲師として旅を続けているのです。

妙な安らぎを感じる蟲師

蟲は恐ろしくもあり、懐かしくもあり、決して敵ではありません。

お互いの世界のしきたりが決まっているだけなのです。

このアニメを見ていると、妙な安らぎを感じます。